Tポイント(Vポイント)でビットコイン運用すると税金はどうなる?メリット・デメリットを解説

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2024年4月からTポイントはVポイントへと名称が変更されましたが、さまざまなサービスで付与・利用できるのは変わりません。
その利用できるうちのひとつに、貯まったVポイントをビットコインと交換して運用できる「Vポイントで暗号資産」というサービスがあります。

「無料でもらえるポイントで運用できるならチャレンジしてみようかな」と考える方も多いかもしれませんが、ポイントを使ってのビットコイン運用においても状況によっては税金の対象になることもあります。

この記事では、Vポイントでビットコインを運用するメリットやデメリット、税金面について紹介します。

目次

Tポイント(Vポイント)のビットコイン運用「Vポイントで暗号資産」とは

「Vポイントで暗号資産」とは、Vポイントをビットコインに交換できるというサービスです。

CCCMKホールディングスが運営する「Tポイント」は、2024年春から三井住友カードが運営する「Vポイント」と統合しました。
たとえば、Vポイント提携先で買いものをすると、「100円につき1ポイント」という具合にポイントが貯まったり、「1ポイント=1円分」としてお店で使えたりします。

そのVポイントと、日本の暗号資産取引所である「bitFlyer」が提携し、提供しているサービスが「Vポイントで暗号資産」です。
同サービスでは、100ポイント=85円相当のビットコインに交換でき、そのビットコインを運用できます。

「Vポイントで暗号資産」のメリット

「Vポイントで暗号資産」のサービスを利用する最大のメリットは、次の3つが挙げられます。

  • 気軽にビットコイン運用が始められる
  • 500円以上ビットコイン決済するとVポイントがもらえる
  • ビットコインを積み立てていくと将来資産が増える可能性がある

では、それぞれの内容について、詳しく見てみましょう。

気軽にビットコイン運用が始められる

「Vポイントで暗号資産」サービスであれば、貯まったVポイントを使ってビットコインを購入できるため、投資資金がなくても暗号資産取引が始められます。
また、仮に損失が出た場合でも、投資のために用意した現金を失うわけではないため、心理的なダメージは比較的軽いでしょう。

投資初心者や「投資に興味はあるけど、ちょっと不安」という方もお試しで気軽に始められるところが大きなメリットといえます。

500円以上ビットコインを決済するとVポイントがもらえる

条件を満たしたうえでビットコイン決済をすると、500円相当(税込)につき1ポイント貯まります。
条件は以下3つです。

  • 対象加盟店である
  • 500円相当(税込)以上の決済である
  • bitFlyerウォレットでのビットコイン決済(Pay)による支払いである

たとえば、ビックカメラ.comで80,000円(税込)の一眼レフカメラを注文し、bitFlyerウォレットからビットコイン支払いをすると、Vポイントが160ポイントもらえるという具合です。

対象加盟店としては、株式会社 エイチ・アイ・エスや株式会社ビックカメラが運営している一部店舗ですが、希望の商品がある場合には、お得に買いものができるでしょう。

ただ、決済が500円を下回った場合や、対象店舗以外のお店で決済を行った場合などは、ポイントはつかないので注意が必要です。

ビットコインを積み立てていくと、利益が出る可能性がある

ビットコインを長期にわたって積み立てていくと、将来的に利益が出る可能性があります。

たとえば、毎月Vポイントを500円相当のビットコインに交換し、コツコツ積み立てていくと、3年・5年・10年で以下のような資産になるかもしれません。

年数元本・評価額利益
3年・元本:18,000円
・評価額:41,742円
23,742円
5年・元本:30,000円
・評価額:133,029円
103,029円
10年・元本:60,000円
・評価額:3,953,948円
3,893,948円
参考:つみたて暗号資産シミュレーション|GMOコイン

もちろん、ビットコインの価格は常に動いているため、上がる日もあれば下がる日もあります。
しかし、表からもわかる通り長期的に積み立てると、そのぶん利益が大きくなっていきます。

Vポイントを使ってビットコインの積立ができ、資産を増やせるのはメリットといえるでしょう。

「Vポイントで暗号資産」のデメリット、注意点

メリットもあれば、デメリットもあります。

  • 交換レートがやや不利
  • 運用によって損をする可能性がある

交換レートがやや不利

Vポイントをコンビニなどで使う際は、「1ポイント=1円分」として利用できますが、「Vポイントで暗号資産」では、「100ポイント=85円相当のビットコイン」というレートになります。

「100円につき1ポイント」という基本的な付与率から考えると、15ポイント分は1,500円分の買い物等をして貯まるポイントであるため、若干損に感じるかもしれません。

ビットコインの交換レートは、やや不利であるといえるでしょう。

運用によって損をする可能性がある

暗号資産は、株式やFXよりも値動きが激しいともいわれており、高騰したり急落したりするケースがあります。
ビットコインにおいては、暗号資産の代表的な通貨であり、流動性も高いため比較的価格が安定している傾向がありますが、それでも絶対に利益が出るとは言い切れません。

現金を失うことはないものの、「ビットコインに交換しなければ、他のことでお得に使えたかもしれない」というように、多少なりとも損をする可能性があるのはデメリットといえます。

Tポイント(Vポイント)が増えたら税金はかかる?

ビットコインに税金がかかってくるのには、タイミングがあります。

ここでは、税金がかかる場合とかからない場合について解説します。

ポイントをビットコインに替えただけなら「税金の対象外」

「買いものをしてVポイントを付与された」「Vポイントをビットコインに交換した」という場合、税金はかかりません。

通常の買いものに対して付与されるポイントは、商品の値引きと同等であると考えられるからです。ビットコインに関しても、「交換しただけ」「持っているだけ」であれば、税金は発生しません。

ビットコイン取引で得た利益を確定したら「税金の対象」に

Vポイントをビットコインに交換したあと、そのビットコインは積み立てておくことも、売って日本円に換金することもできます。
ここで換金、つまり「売却した」場合、得た収益は課税の対象になります。

たとえば、価格1万円で購入したビットコインを持っているとしましょう。
のちにビットコインの価格が上昇し、5万円になったときに売却すると、4万円の利益がでたことになり、この利益が税金の対象になります。

反対に、1万円で購入したビットコインの価格が下がっていき、8千円になったときに売ると、2,000円のマイナスです。
この場合は、損失となり税金はかかりません。

増えたビットコインで商品を購入すると「税金の対象」に

ビットコインを他の仮想通貨と交換したり、ビットコインを他の商品を購入に利用したりした場合も、売却のケースと同じように税金の対象になります。

1ビットコイン=10万円のときに購入し、1ビットコインの価格が30万円になったときに1ビットコインでパソコンを購入する

計算式:パソコン購入費30万円-ビットコイン取得価格10万円=20万円

例の場合、利益である20万円に税金がかかってきます。

このように、Vポイントをビットコインに交換しただけなら税金はかかりませんが、売ったり交換したり支払いに使ったりした場合には、税金の対象になる点に注意が必要です。

「Vポイントで暗号資産」に関する税金面の注意点

その他、税金面で気をつけたいところを紹介します。

20万円超の利益を出すと確定申告が必要になる

ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨取引で20万円を超える利益がある際は、確定申告が必要になります。

また、副業の収益など他の利益がある場合は、仮想通貨の利益が20万円を超えていなくても、確定申告が必要になる可能性があります。
副業などで得た利益と仮想通貨の利益を合算しなければならないからです。

年末調整を行っている会社員などであっても、年間で20万円を超える利益がある場合は確定申告を忘れず行いましょう。

雑所得は総合課税。高所得者は要注意

仮想通貨で得た利益は原則、所得税のうち「雑所得」に分類されます。
雑所得は、すべての所得を合算した所得額に所得税率をかけて計算する「総合課税」という課税方法が適用されています。

さらに、「税率」には、課税される所得が多ければ多いほど高い税率がかかる「累進課税方式」が採用されているため、所得が多い場合、最大で45%の税率がかかってきます。
住民税をくわえると、税率は最大55%です。

課税される所得金額税率控除額
1,000円から1,949,000円まで5%0円
1,950,000円から3,299,000円まで10%97,500円
3,330,000円から6,949,000円まで20%427,500円
6,950,000円から8,999,000円まで23%636,000円
9,000,000円から17,999,000円まで33%1,536,000円
18,000,000円から39,999,000円まで40%2,796,000円
40,000,000円以上45%4,796,000円
出典:No.2260 所得税の税率|国税庁

確定申告は手間がかかるので、やりたくないと思うかもしれませんが、申告しないとペナルティを受ける可能性があるため注意しましょう。

まとめ

ポイントをビットコインに交換して運用できるサービスは、投資初心者をはじめ、投資に対して少し不安のある方にとっても始めやすいものといえるでしょう。

資金が少なくても投資を始められるほか、万が一損失が出ても現金を失うわけではなく、精神的にも気軽に取り組めます。

とはいえ、一定の利益を超えると確定申告が必要になってくるため、確定申告をすることになっても困らないよう、取引の履歴などは保存しておくよう心がけておきましょう。

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