確定申告に遅れた場合はどうする?ペナルティやさかのぼって申告する方法も解説

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確定申告をしなければと思いながらも、忙しさや勘違いで期限を過ぎてしまった方もいるのではないでしょうか。
「もう間に合わないかも」と焦るかもしれませんが、実は期限後でも申告することができます。

今回は期限を過ぎた場合のリスクやペナルティ、期限を過ぎてからでもできる対処法をお伝えします。

目次

確定申告の期限はいつまで?

確定申告の基本的な申告期間は、基本的に2月16日から3月15日までとなります。
前年1月1日から12月31日までの所得や控除の内容を申告し、納税を行います。

ただし、開始日や終了日が土日・祝日にあたる年は、次の平日までズレる仕組みとなっています。
たとえば、2025年3月15日は土曜日にあたるため、令和6年度分の確定申告の締切は3月17日までとなっていました。

また、確定申告にはいくつかの提出方法があり、最終の受付時間はそれぞれ異なります。

提出方法最終の受付時間
税務署の窓口に直接提出する期間最終日の17時まで
※時間外収受箱に提出する場合は、翌日の開庁時間まで
税務署へ郵送する期間最終日の消印分まで
e-Taxでオンライン提出する期間最終日の23時59分まで
※最終日が3月15日の場合

提出方法ごとの締め切りを把握しておくことはもちろん、不備があった場合に備えて早めの提出がおすすめです。

確定申告の期限に遅れた場合の対処法

「気が付けば確定申告の期限が過ぎていた」という方も、期限後申告として提出・納税ができます。
期限後の申告でポイントとなるのは以下のふたつです。

  • できるだけ速やかに申告する
  • 納税が難しい場合は「納税の猶予申請書」を提出する

それぞれ詳しく解説しましょう。

できるだけ速やかに申告する

申告期限を過ぎてしまっても、後から申告することは可能です。
ただし、日にちが経ってしまうほど追徴課税が発生する可能性が高まりますので、気づいた後は速やかに申告しましょう。

たとえば、ペナルティのひとつである「無申告加算税」は、以下の条件に当てはまると軽減されるケースがあります。

  • 法定申告期限後1か月以内に自ら申告を行うこと
  • 期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に当てはまること

ここで「一定の場合」とされるのは次のような場合が主となります。

  • 期限後申告で納付すべき税金の全額を法定納期限(口座振替納付の手続きをした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付していること
  • 期限後申告書を提出した日の前日から5年前までの間に、無申告加算税または重加算税を課されたことがない。かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと

参考:国税庁「確定申告を忘れたとき」

通常、税務署の連絡を受けてからの申告は、無申告加算税が課されるのが一般的です。
税務署から指摘を受ける前に、自主的に申告できるかどうかがペナルティにも大きく影響します。
申告が遅れたからといって放置せず、できるだけ早く行動を起こしましょう。

また、期限後申告の方法は期間内の手続きと同じ「窓口」「郵送」「e-Tax」の3種類です。
ただし、e-Taxは24時間利用できるものの、メンテナンスで利用できないこともあるため、利用可能な時間を調べておくことをおすすめします。

納税が難しい場合は「納税の猶予申請書」を提出する

人によっては、やむを得ぬ事情で期限までに税金を納めるのが難しいこともあるでしょう。
一括納付が難しい場合は、「納税の猶予」の制度を検討してみてください。

納税の猶予を受けるには、次の4つの要件に当てはまっている必要があります。

①次のア〜カまでのいずれかに該当していること。

ア:財産に関して、災害を受けたり盗難にあった場合。
イ:納税者や家族が病気にかかったり負傷した場合。
ウ:事業を廃業したり休業した場合。
エ:事業に大きな損失を受けた場合。
オ:上記のアからエに類似した事実があった場合
カ:本来の期限から1年以上過ぎた後に、修正申告などによって納める税額が確定した場合

②納税者がその納付すべき国税を一時的に納付することができないと認められること。
③納税の猶予申請書が提出されていること。 

※①(カ)に該当する場合は納期限までに提出していること。

④担保の提供があること。

※ただし以下の場合は、担保は必要ありません。
・猶予を受ける金額が100万円以下
・猶予を受ける期間が3か月以内
・担保として提供できる種類の財産がない等の事情がある場合

参考)国税庁「国税を期限内に納付できないとき」

要件に当てはまっている場合は、証明する書類と合わせて「納税の猶予申請書」を提出しましょう。
猶予されるのは1年以内で、納税者がもっとも早く完納できると認められる期間に定められます。

しかし、やむを得ない事情があって税務署に認められた場合は、最長2年以内への延長も可能です。

なお、所得税に限り、申告期限前に納税が難しいと判断した場合に申請できる「延納」という制度もあります。
「確定申告期限までに所得税の2分の1以上を納付し、延納の申請をしていること」が条件となるため期限後申請では利用できませんが、もしもの際に備えて覚えておくと安心です。

確定申告期限に遅れた場合のペナルティ

確定申告を期限までに行わなかった場合、追加の税金として「追徴課税」が課されることになるでしょう。申告の有無や納税が遅れた日数などによって課されるペナルティは異なります。

追徴課税の種類は、主に次の4つです。

無申告加算税(最大30%)

申告をしなかった場合に課されるもので、税務署から指摘を受ける前に自ら申告すれば5%に軽減されるが、調査を受けてから申告すると10〜15%、悪質な場合は20%まで引き上げられることがある。
また、過去5年以内に同様のペナルティを受けていた場合は30%となる。

過少申告加算税(最大15%)

申告はしたものの、所得を少なく申告していた場合に課される。
自主的な修正申告であれば課税されないが、調査後に発覚した場合は最大15%の加算税が発生する。

重加算税(最大50%)

故意に所得を隠す「隠ぺい・仮装」があったと認められる場合に課せられるペナルティ。
通常の加算税に比べて重く、無申告加算税に対しては40%、過少申告加算税などには35%、再犯の場合は最大50%まで課税される。

不納付加算税(最大10%)

会社などが源泉徴収した税金を期限までに納付しなかった場合に発生。
納付が1か月以内であれば免除されることもあるが、1か月を超えると5〜10%の加算税が会社へ課せられる。

どの追徴課税も「延滞税」とセットで発生するため、実際の負担はさらに大きくなります。
遅れに気づいた時点で、できるだけ早く申告することが、ペナルティを最小に抑えるポイントです。

申告内容を間違えた場合の対処法

「申告する金額を間違えていた」「控除を入れ忘れた」といったミスに後から気づいた場合は、正しい申告内容を修正することが可能です。

間違いの種類や申告時期によって、手続きの方法は「訂正申告」「修正申告」「更正の請求」の3種類に分けられます。それぞれ詳しく見てみましょう。

訂正申告とは

申告書を提出したあとでも、申告期限内であれば「訂正申告」として再提出ができます。

訂正申告に特別な届け出は必要ありません。例えば、収入の計算ミスや控除の入力漏れに気付き、申告期限内に新しい申告書を税務署へ提出すると、前の申告書の内容に上書きされます。

修正申告とは

申告期限を過ぎたあとで、本来よりも税額が少なかったと判明した場合には、「修正申告」を行う必要があります。申告内容の不足分を申告し直し、税金の追納を行ってください。

自主的に修正申告を行った場合は追徴課税が軽減される可能性がありますが、税務署から指摘されたあとで修正する場合は、ペナルティが課されるリスクがあるため、早めの対応が大切です。

なお、修正申告ができるのは申告期限から原則5年となっています。

更正の請求とは

更生の請求とは、「本来よりも多く税金を払ってしまっていた」というケースで行う手続きです。医療費控除の入力忘れや、後から寄付金控除の対象になったことがわかった場合などが該当し、払いすぎた税金の返還や還付を受けることができます。

更正の請求ができるのは、申告期限から5年以内です。税務署が請求内容を調査した後に、正しい税額や還付金額が通知されます。

相続があった場合には「準確定申告」が必要

準確定申告とは、故人に代わって相続人が行う確定申告のことです。故人が生前に給与所得や年金収入、不動産収入、事業所得など「申告すべき所得」を得ていた場合に行います。

提出期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です。期限日が土日祝と重なっている場合は翌平日が期限日となります。

また、「相続の開始があったことを知った日」とは、一般的に「死亡日」となることがほとんどですが、何らかの事情によって相続が発生しているのを知るまでに時間がかかることもあります。ケースによって申告期限が異なる点に注意しましょう。

4か月という期間は一見長く感じるかもしれませんが、準確定申告には相続人全員の本人確認書類が必要となるため、相続人の人数によっては多くの時間と手間を必要とします。申告期限が過ぎてしまうと、確定申告と同じように無申告加算税や延滞税が発生するため、速やかに手続きを進めましょう。

仮想通貨取引をやめた年の確定申告は必要?

仮想通貨の取引をやめた年でも、給与収入のある会社員などは仮想通貨から得た所得が年間20万円を超える場合、専業主婦(夫)や学生などは48万円を超える場合に、確定申告が必要です。
仮想通貨から得た所得には、仮想通貨の売却、他の通貨への交換、仮想通貨のマイニングやレンディングによる収入などが当てはまります。

所得としてみなされるタイミングについて、こちらの記事でより詳細に解説していますので、参考にしてみてください。

また、個人事業として仮想通貨取引を行っていた人が取引をやめる場合は、廃業の手続きとともに、確定申告しておくのがおすすめです。
赤字を他の所得との損益通算したり、廃業するためにかかった費用を経費として計上したりと、確定申告することで得られるメリットがたくさんあります。

仮想通貨をやめた年に確定申告が必要になった方は、申告期限が過ぎたとしても速やかに申告を行いましょう。
仮想通貨に関する税金や確定申告の流れについては、以下で詳しく解説しています。

無申告は何年でバレる?

確定申告をしないまま年月が経っていても、決して安心はできません。
税務署は過去の記録を確認し、過去3年間分の申告内容を調査します。

ただし、3年間の間に何度も申告漏れがあったり、金額が大きかったりする場合の調査期間は原則5年間(さらに悪質さが認められる場合は7年間)です。

特に仮想通貨や副業など、取引履歴がオンラインで残るものについてはごまかしがきかないため、バレずにやり過ごすのは難しいでしょう。
「数年前のことだから大丈夫」と思わず、気付いたタイミングで速やかに申告することを強くおすすめします。

まとめ

確定申告の期限を過ぎてしまったとしても、遅れて申告することができます。
ただし、無申告加算税や延滞税といったペナルティが科される場合もありますので、気付いたらすぐに自ら申告しましょう。

申告内容に誤りがあった場合は「訂正申告」「修正申告」「更正の請求」などで正しく申告し直すことができます。
また、納税が難しい場合には、納税の猶予申請で無理のない納税ができるよう相談してみてください。

確定申告が遅れたときに何より重要なのは、放置しないことです。
疑問や不安があれば、管轄の税務署へ相談することで、安心して進めることができます。

故意的ではなくても、期限ギリギリに申告作業に取り組んだことで間に合わなくなってしまう可能性も決してゼロではありません。
あくまで期限を過ぎてしまっても申告した方が良いということには留意しつつ、なるべく余裕をもって遅れることのないよう、確定申告に臨むようにしましょう。

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